※注意
これはフォロワーさんが実際に体験した話を元にして書いた半フィクションブログです。
実際の出来事、登場人物、団体名、地名は本来のものとは異なる場合があります。
また、このブログを読んで何か不可解な現象が起こったとしても
作者には何の解決もできませんのでご注意下さい。
それでは覚悟のできた方からお進み下さい。
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【お墓参り】
大阪府 たか様(仮名)の恐怖体験
5年前に私の祖母はこの世を去りました。
葬式を行なった後
親族は、それぞれの都合が合えばよくお墓参りに行っていたのですが
大学受験の時期と重なり、私だけは行ってませんでした。
「行かなきゃ。」
気にはなっていたのですが、行ないままに月日が経ってしまい
そしていつしか
お墓参りに行くこと自体も忘れてしまい
毎日を過ごしていました。
そんなある日のことです。
深夜眠っていると、お腹の上に何かが乗ってきたのです。
私はその重みで目を覚ましました。
「な・・・なんだ?・・・か体が動かないぞ・・・。」
人生で初めて金縛りというものにあいました。
一瞬体の上に黒っぽい影が見えたものの
恐怖でそれ以上は目を凝らすこともできず私はずっと目を瞑り
その時が過ぎるのを待っていました。
どのくらい時間が経ったでしょうか。
しばらくの間は重みに苦しみ
体を必死で動かそうとしていましたが
いつしか意識は遠のき
私はまた夢の世界に戻っていきました。
「あれ?ここはどこだ?」
「ああ、ばあちゃんの家だ。」
「誰もいないの〜?」
「父さん?母さん?」
夢の中で私は1人祖母の家を彷徨っていたのです。
しばらくあたりを見回していると、奥の部屋から誰かが泣いている声がしたのです。
えーん
えーん
「あれ?誰かいる・・・。」
えーん
えーん
「誰?」
えーん えーん えーん
「え?」
子供のような声で泣きじゃくるその声の主は
亡くなった祖母でした。
「ばあちゃん!どうしたの?そんなに泣いて・・・。」
「・・・できない。」
「え?」
「何もできない・・・。」
「1人じゃ何もできない〜!!!」
そう言って祖母はずっと泣きじゃくっていました。
そんな夢を見た直後に私は目を覚ましました。
「あれ?」
「体が・・・まだ動かない。」
私はやはり恐怖で目は開けられませんでしたが
確実にお腹の上には、何かがずっと乗っかり
金縛りは結局朝方まで続きました。
朝ようやく起き
母親にことの一部始終を伝えました。
「そういえばあなた、ばあちゃんの墓参り全然行ってないでしょ?
本当にそこで私は、祖母が亡くなってから1度もお墓参りに行っていないことを思い出したのです。
私は直ぐに時間を作り、母と共にお墓参りに行くことにしました。
そこにあったのは
イノシシに荒らされめちゃくちゃにされていた祖母のお墓でした。
お墓の周りの土は掘り返されボコボコになっていました。
「ああ・・・ばあちゃんはこれを伝えたかったんだ。」
お墓を掃除していると不意に母がこう言いました。
「あなたは末っ子で・・・ばあちゃんはね
いつもあなたのことを心配して、そして兄弟の中でも特に可愛がっていたのよ。」
ばあちゃんは私に会いたくて夢に出てきたのかもしれません。
終
感想
ご協力ありがとうございました。
恐怖体験というよりかとても素敵で、そして切ないお話でした。
もちろん金縛りにあっている最中は恐怖でしかないと思いますが
亡くなった方が自分の存在を示す手段がそれしかないのであれば
金縛りの一回や二回
あってもいいのかもしれません。
後はなんというかタイムリーな話で僕はこのお話を見たときに
泣いてしまいました。
僕は今月祖父を亡くしました。
肉体は火葬され骨になり
人が一人この世からいなくなるという事実。
残されたものは写真に一方的に語りかけることしかできない。
二度と会話を楽しむことはできないんです。
人が亡くなると、とても辛く、悲しいですが
でもそれは亡くなった側の人も
そう思っているのかもしれません。
死んでしまったけど、会いたい
死んじゃったけど、会いたい
そんな2人の気持ちが少しでも近づくことのできる行為がお墓参りなのかもしれません。
コメント
コメント一覧 (1)
barashiyatoshiy
a
が
しました